SDGsと電力会社

悩んでいる人

 

SDGsとは最近よく耳にするけど、インフラ関連はあまり関係ないでしょ?

電力会社の今後の動向について知りたいな。

 

 

 

 

 

今回はこちらの疑問についてお答えします。

最初にはっきり言うと、SDGsと電力会社、もっと大きくするとインフラ業界はかなり密接な関係があります。

正直、僕もスケールが大きすぎて

 

「本当にこんな事できるのか?」

 

と疑問に思うくらいです。

この辺についてざっくりと解説していきます。

 

僕の自己紹介を簡単にすると、旧電力会社の送電部門(現在は分社化してグループ会社)で送電に関わる仕事をしています。

年間数億円規模の送電線の工事を担当しているラインマンです。(再エネ関連も担当経験有)

僕の基本情報はプロフィールをご覧ください。

記事の内容
  • SDGsと電力会社の関係性【ポイントは脱カーボン】
  • 電力会社が今取り組んでいること
  • 現役社員だって会社の動向と世界の動向について考えなければならない

この記事を読めば、電力会社がこれからSDGsに向けて、どのように取り組んで行くのかが分かるかと思います。

SDGsやこれからの世界の動向について考えるきっかけになればと思います。

 

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SDGsと電力会社の関係性【ポイントは脱カーボン】

SDGs

 

まず、SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。

SDGsは2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた目標で、現在が2021年なので、あと9年で世界の様々問題を解決しなければなりません。

世界が取り組んでいる大きなプロジェクトの1つなので、もちろん日本企業にも電力会社にも深く関わってきます。

SDGsの詳細はこちらから確認してください。

SDGsとは??

後述します。

電力会社に関係してくるのは、おもに3つ

電力会社に関わってくる目標のは主に4つ(遠回りにも、ほとんどが該当してきますが…)

  • 7.エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
  • 9.産業と技術革新の基盤を作ろう
  • 11.住み続けられるまちづくりを
  • 13.気候変動に具体的な対策を

電力はインフラでありエネルギー産業であるので、SDGsの中でも生活インフラと環境保全活動が求められています。

特に気候変動(地球温暖化問題)については全電力会社の永遠の課題

今や四季など感じられなく、暑い夏と寒い冬の期間がめっきり長くなった日本の気候。

そんな中2015年、SDGsとは別に爆誕したのがパリ協定。

パリ協定とSDGsは環境保全、脱カーボンなど共通点がありますが、簡単にいうとパリ協定は環境保全特化型です。

趣旨は違えど、パリ協定の内容が達成できれば、SDGsの7、13には大きく貢献することになります。

 

パリ協定の詳細はこちら↓↓

今さら聞けない「パリ協定」 ~何が決まったのか?私たちは何をすべきか?~

 

パリ協定の中で、日本は温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減することを掲げています。

それに、"2050年までにカーボンニュートラルを目指す"と2020年11月に菅内閣が正式に発表しました。

正直かなり高いハードルだなと感じておりますし、この目標は世界的に見ても高い水準で、難問も多々あります。

 

では、なぜ電力会社が温室効果ガスの排出削減に努めなければならないのか?

それは、日本のCO2の排出量の約4割を占めるのが発電によるものだからです。なので各電力会社は否が応でも排出削減に徹しなければなりません。

 

CO2排出量

 

電力会社は日本政府から厳しい目で見られ、日本政府は世界から厳しい目で見られているのです。

旧来の発電方法に頼り続ける、という次代は終わりを迎えることになるでしょう。

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電力会社が今取り組んでいること

アイキャッチ

それでは本題に入ります。

現役社員の僕から見て、現在電力会社がSDGsに関わる部分で取り組んでいるのは4つ

・再エネ事業の拡大
・脱カーボンに向けた火力発電の熱効率の向上
・VPPや蓄電池を利用した次世代型生活インフラの構築
・災害レジリエンスの強化
上の2つはなんとなく想像つくかと思いますが、実は生活インフラ向上のため、VPP&蓄電池、レジリエンス強化にもこれからガンガン投資していく予定です。

 

再エネ事業の拡大

FIT制度のおかげで現在再エネ事業は最盛期を向けている状況です。(電力会社としての忙しさは少し抑えられてきましたが)

日本国内で現在各地で盛んに工事している太陽光もFIT制度によって電力会社とは別の発電事業者が開発しているものです。

ただ、これから注目されていくのは、山林はむやみやたらに開発する太陽光発電よりも風力、それも洋上風力が注目されてくることでしょう。

日本海側なんかは洋上風力に適したの環境になっているので、新電力旧電力、どちらもこぞって開発をすすめていくことになります。

これからは洋上風力が最盛期を迎えると僕は予想しています。

SDGsの目標7に該当します。

脱カーボンに向けた火力発電の熱効率の向上

先にも記載してある通り、SDGsの目標とパリ協定の目標は共通している部分があり、政府が世界に掲げた目標を達成するためには、全電力会社で保持している火力発電の熱効率を向上させ、少しでも温室効果ガス(CO2)を排出しないようにする必要があります。

これは割と早急にすべき事案でもあるため(なぜなら、2030年までに26%削減しなければならない)僕の属しているは電力会社でも火力発電の熱効率の向上について様々な研究や開発がなされております。

たった0.1%の熱効率でも年間に何tというCO2を削減できるため、各電力会社のみならず、共同開発なんかもされているようです。

SDGsの目標7、13に該当します。

VPPや蓄電池を利用した次世代型生活インフラの構築

 

上記2つは環境保全に関しての取り組みでしたが、VPPや蓄電池は、今までの系統による電力供給を覆す次世代の新しい生活インフラの構築となります。

これから地球温暖化がどんどん進んでいくと予想だにしない災害が頻発して電力の安定供給が危ぶまれてきます。

それでも電気は生活に必要不可欠なものなので、新たな電気の送り方としてVPP(バーチャル・パワー・プラント)が現在注目されています。

VPPについて資源エネルギー庁で詳しく説明がされています。

VPP・DRとは

この他にも蓄電池の分野が発達すれば、家庭や工場などで電気を貯めることができるようになるので、災害が発生しても"電気がなくなる"という状況がなくなります。

こういった今までの需要と供給のバランスを毎日考えながら電気を送る、という方式から電気貯めて足りない分は足りているところから引っ張ってくるという次世代型の電力システムに盛んに投資、開発をしている段階となっています。

特許とったらそれだけでボロ儲けですからね。

SDGsの目標9、11に該当します。

災害レジリエンスの強化

上記でも少しお話しましたが、地球温暖化が進むと災害のリスクは高まります。

これは避けて通れないことなので、災害レジリエンスを強化して、早い復旧とそもそも災害に強い設備設計に向けて、現行基準の見直しや災害対応訓練、設備強化を行っているところです。

これらは1地域の電力会社のみならず、他電力間とも協力して実施しています。

2020年6月にはエネルギー供給強靭法も成立しましたし。

国をあげて災害対策への強化に取り組んでおります。

SDGsの目標11に該当します。

現役社員だって会社の動向と世界の動向について考えよう

考えよう

最後になります。

僕らのような現場第一線事業所で働いていると、会社の動向がどうなっているのか目を離しがちですが、自分所属している企業のこれからからの動向については常日頃からアンテナを高くしておかないと、目的を見失って働くことになります。

これは社畜となってしまう最初の1歩となる(何も考えずに指示通り働くこと)ので十分に注意すべきです。

電力会社の場合はだいたいが日本政府のエネルギー関連の中期ビジョンがあり、その考えに基づいています。

で、日本政府の考えを紐解いていくと、たどり着くのは世界です。

なので、電力しかりインフラ業界は少なからず世界的な影響を経営は受けていると思ったほうが良いかなと思います。

自分の目の前の仕事に取り組むのも大事ですが、会社が何のニーズに対してリーチいれるか、アンテナは高く持ってたほうが間違いありません。

 

今回は以上となります。

では、また次回!

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