
電力会社で働く魅力の一つとして
地元で働くことができる!
が挙げられると思います。
実際社員の多くは電力会社を希望する理由として
- 地元の友達とずっと仲良くしていたい
- 地元から遠くへ行きたくない
- 地元に貢献したい
などの理由で地元就職を狙って入社している人もいます。
しかしいざ電力会社に入社して
と思っても
現実はそんなに甘くはありませんでした。
まず、入社して最初の配属が地元になる可能性は0に近いです。
ほとんどの社員が他県か地元エリア管轄外の事業所に配属となります。
さらに、電力会社は転勤族であり地元で働けるのも長くて5年です。残りの40年近い会社生活は転勤で各地を転々としなければなりません。
また、地元が管轄の職場に転勤しても管轄エリアの端っこが地元だったりすると、通勤に1時間以上かかる事態に陥ります。
社員の多くは結婚した際に住んでいたor子供が産まれた際に住んでいた地域に家を建てるため、結局地元に戻ってくる人はあまりいません。
今回はそんな電力会社の転勤事情について書いていきます。
私は送配電系の社員なので、配電、送電、変電部門の転勤事情に特化した記事になります。
もくじ
電力会社の転勤事情と頻度【部門別解説】
まずは各部門の転勤周期と地元で働いていけるかどうか?について説明します。
ちなみに転勤周期が早いのは院卒>大卒>高専卒>高卒の順です。
転勤周期は目安値として下さい。
配電部門の転勤周期:2〜3年
配電部門は転勤周期が非常に早く、2〜3年で転勤します。
配電部門は
- 他部門に比べて社員数が圧倒的に多い
- 各市町村ごとに事業所がある
により人の入れ替わりが激しい部門です。
配電線や電柱は見ない日など無いくらい、いたるところに張り巡らせれています。
この膨大な配電線網を保守したり、新しく配線したりするには
必然的に事業所の数も人数も必要になります。
配電部門の転勤はいきなり県を跨いで飛ばされるのではなく、現在の職場の隣町であったり、県内の大きい都市に転勤する場合が殆どです。
隣街であれば通勤もそんなに時間はかかりませんし、実家から通っている人も結構います。
希望を出せば会社生活のうち2〜3年×2回くらい地元で働く事が可能です。
地元で働ける度:☆☆☆☆
送電部門の転勤周期:2〜6年
送電部門の転勤はムラがありますが周期は2〜6年です。
配電部門と違い管轄が広いため、事業所は各県2〜4事業所(各県の政令指定都市に絶対ある)しかありません。
そのため、管轄エリア内に地元が入っていても職場(事業所)から遠いと通勤に1時間以上かかる場合があります。
また、転勤も他県に異動することがあるため、1度出てしまうと3〜5年は戻ってこれません。
地元に事業所があれば、長くて6年くらいは働く事が出来ますが
送電部門で地元で働くことはかなり難しいです。
地元で働ける度:☆☆
変電部門の転勤周期:3〜5年
変電部門も転勤周期は送電とあまり変わりません。
管轄も広いため送電部門と同様(事業所は各県2〜4)に地元から通勤は厳しいでしょう。
また、変電部門も他県への異動があります。
変電部門も地元で働く事は難しいです。
地元で働ける度:☆☆
電力会社で転勤をするメリット
完全な転勤族である電力社員ですが、転勤するメリットはあります。
メリット1:評価が上がる=出世しやすくなる
これは、高卒から院卒まで共通事項です。
転勤回数が多い人ほど出世しています。
人材の評価は転勤している人の方が高くなる傾向にあります。
出世を目指すのであれば、積極的に転勤先を上司に話てキャリアを積むのが良いでしょう。
電力会社の出世事情は下記に記載してありますので読んでみて下さい。
メリット2:各地の美味しいものが食べれる
飲み会が異常に多い会社なので
3年もいればその土地の名産品や有名な店の料理を食べ尽くす事ができて
ちょっとしたグルメになります。
転勤しまくれば、それだけ名産品や有名店に詳しくなるので話のネタにもなります。
このような各地の名産品や有名店ネタは交渉ごとや話のネタにできるのでなかなかのメリットです。
メリット3:単身赴任になるので1人の時間が増える
家庭を持っている人がよく言うセリフですね。
家庭をもつと自分の時間が減って自由が利かなくなる…
なので単身赴任で寮に入って一人の時間を作りたい!と思っている社員も結構います。
転勤すれば、寮に入る事ができるため自分の時間を増やす事が出来ます。
どうしても転勤したくない時は?
どうしても転勤したくない時は、転勤を拒む事は可能だと思います。
むしろ今の時代、転勤拒否をしてクビにするような会社は無いのかなと思いますが…
ただし単純に自分のワガママで転勤拒否をするのは難しく
- 家族の都合
- 自分の身体的都合(病気や障害など)
- 結婚や出産などの自分のライフスタイルの変化
などの正当な理由があれば可能です。
社員の中には上記のような理由で、長く同じ職場にいる人やずっと同じ職場にいる人もいます。
しかし、転勤を拒否したりずっと同じ職場にいる働き方を選択すると出世する事は難しくなります。
金・キャリアorライフスタイルどちらかを取るかは本人しだいです。
まとめ
電力会社の転勤事情についてまとめます。
- 電力会社の転勤周期は部門のよって違う
- 配電部門は地元で働ける可能性があるが、送電部門・変電部門は難しい
- 転勤が多いと出世しやすくなる。グルメになる。
- 家庭持ちは自分の時間が増える
- 正当な理由があれば転勤拒否や同じ職場で働き続ける事は可能
以上が電力会社の転勤事情となります。